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仙台短篇映画祭2011 9月17日(土)-19日(月・祝)
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サロン ド シネマ第3回
さあ、『ショートピース!仙台短篇映画祭』、開幕中です!
1日目、2日目のプログラムならびに交流会には、多くの方が足を運んでくださいました。ありがとうございます!
詳細なレポートは後ほど。
今回は、久しぶりのサロン・ド・シネマ更新です。
取り上げる映画は、仙台では6月に公開された『砂の影』。仙台短篇映画祭最終日に来場される甲斐田祐輔監督の作品です。
スタッフ3名のレビューを以下にUP!

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「死体のにおいを感じたかった」

面白かった。全編8ミリという野心に満ちた試みも頼もしく感じた。
役者もよかった。出てくる人、みんな狂いかけてて、かろうじて“こちら側”にとどまっている。だからこそ、江口のりこ扮する“向こう側”にいっちゃったヒロインのまわりでうろうろしているんだ、まるで腐乱していく死体のまわりを飛んでいる蝿のように。
甲斐田監督の作品をきちんと観るのは初めてだったけど、きっとこの作品はかなり、彼なりに“大衆”を意識して作られたものなんじゃないかと思う。
欲をいうならば、もう少し、臭いを感じたかった。ATGの作品は良いも悪いも関係なく、スクリーンから『汗』臭さとか『泥』臭さとか“体臭”をいやおうなしに漂ってくる。だから、忘れられないんだと思う。そういう映画がどんどん少なくなって、日本社会を反映するかのように映画界までもが無菌を良しとする世界になっていくのは、悲しいな。
それでも、この監督は、もっと観客の五感を刺激できる人だと期待している。
なんにせよ、作り手と直で作品について語り合えるのは、映画ファンにとっては『究極の贅沢』ですね。

ねなしぐさ
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この映画は儚い物語だと思った。主人公ユキエは婚約者との変わらない愛を求め、ユキエの同僚である真島も自分の理想の中のユキエを求め、それを手に入れようと、つなぎとめようとするけれど、全ては砂のように彼らの手からこぼれ落ちていく。そして、ユキエを見つめる私も、ユキエの執着や苦悩をこの目で確かめたい、理解したいと思ったが、彼女の存在はどこかつかみどころがなく、ついにはその心の奥には触れることができないまま、彼女の姿は消えてしまった。
この映画を貫くのは決定的な隔たりであり、それは私たちが日常の中でいつのまにか抱え込んでいるものでもあるのではないだろうか。あらゆることがすれ違っていくこの映画から浮かび上がる空しさや滑稽さをふと受け入れたとき、私をとりまく世界がいつもとは少し違って見えるような気がした。

ヨシダ
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「音の記憶」

8ミリフィル厶の宿命。それは、音が捉えられないという点だ。
かなり以前のことで、記憶と印象がいりまじり、曖昧になってしまった・それでいて忘れ難い経験がある。
その上映会は、地方の映画祭で賞を取った作品を、東京でお披露目するものだった。ある著名人がその作品を高く評価し、ちらしには彼のコメントが掲載され、若い監督とのトークも予定されていた。
上映後に登場したその人は、困惑気味に、そして少し憤った様子で監督に尋ねた。
「なぜアフレコにしたのか?私が支持したのは、アフレコにする前の君の作品だ。私は、今日の作品を支持できない。魅力が失われている。」
監督も、動揺した様子で答えた。
「アフレコにしたのは、ある人に、一部のセリフが不鮮明なのが残念だ、アフレコであればもっと良くなる、そう助言されたからです。自分自身も、アフレコにして良かったと思い、アフレコ版を今日上映しました。」
その後の会話は当然弾まず、言葉は拡散するばかりだった。観客たちは、比較すべきアフレコ前の作品を知らず、ただただ、重苦しい空気を感じるよりほかなかった。
その時から私は、映画における音のこわさを意識するようになった。

「砂の影」の音響を担当した菊池信之氏は、それらしい音・そこにあったはずの音の模倣を拒み、「そこにいた人が、聞いたであろう音」の再現を重要視している。そんな菊池氏によるアフレコは、リアルと虚構を自在に行き来する「砂の影」の魅力をさりげなく・それでいて確実に引き出している。

cma

※せんだいシネマバザールBLOG(http://cinemabazaar.seesaa.net/)に、菊池氏が、2007年10月、山形国際ドキュメンタリ-映画祭において行った音をめぐるレクチャーの内容の記事が掲載されています。ぜひご参照ください。

「音」を語る、その不敵な試み(その2)~山ドキュ武者修行ブログ10(せんだいシネマバザールBLOG)
http://cinemabazaar.seesaa.net/article/63519744.html
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“砂の影”
http://www.sunanokage.com/
監督:甲斐田祐輔
出演:江口のりこ、ARATA、米村亮太朗、矢吹春奈、光石研、山口美也子
撮影:たむらまさき
音響:菊池信之
音楽:渡邊琢磨
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